歯周病予防

トータルケア系歯磨き粉を比較してみた!2020年版

全部入り歯磨き粉の戦国時代かよ

歯科医院専売の歯磨き粉に限らず、歯周病・虫歯・知覚過敏・着色除去・口臭予防など、今まで以上にお口の悩みにトータルで対応できる歯磨き粉が増えてきています。
どなたにでもお勧めができてしまうので、こちらのサイトでもお勧めしていることが多いものですが、それぞれにはちょっとずつ違いというか、アイデンティティーがある様です。そのあたりを細かく比べてみたいと思います。

トータルケア系歯磨き粉、どんなものがあるか?

まず、今販売されているものでkofuruがトータルケア系歯磨き粉としておすすめしているものを挙げてみましょう。

クリンプロ歯みがきペースト(3M)
Haguki Plus Pro(ライオン歯科材)
Systema SPTジェル(ライオン歯科材)
チェックアップ ルートケア(ライオン歯科材)
メルサージュ ヒスケア(松風)
おとなのトータルケア歯みがきジェル(GC)

この辺りが主戦力でしょうか。2020年2月に発売された「大人のトータルケア歯みがきジェル」は新勢力、ルーキーですね。

それぞれの特徴を細かくみてみましょう。

アイデンティティを探せ!

それぞれの項目についてスペックを記載してみました。

製品名 クリンプロ
歯みがきペースト
F1450
Haguki Plus
Pro
Systema
SPTジェル
チェックアップ
ルートケア
メルサージュ
ヒスケア
おとなのトータルケア
歯みがきジェル
メーカー 3M ライオン歯科材 ライオン歯科材 ライオン歯科材 松風 GC
性状 ペースト ペースト ジェル ジェル ペースト ジェル
香味 ソフトミント
シトラスミント
記載無し 記載無し 記載無し ソフトミント
グレープフルーツミント
ビターミント
フッ素 NaF
1450 ppm
NaF
1450 ppm
NaF
1450 ppm
NaF
1450 ppm
NaF
1450 ppm
NaF
1450 ppm
歯周病・口臭予防成分 IPMP
CPC
グリチルリチン酸ジカリウム
IPMP
ビタミンE
トラネキサム酸
ラウロイルサルコシンNa
IPMP
CPC
ビタミンE
トラネキサム酸
ラウロイルサルコシンNa
βーグリチルレチン酸
CPC β-グリチルレチン酸 IPMP
CPC
グリチルリチン酸ジカリウム
知覚過敏予防成分 硝酸カリウム 硝酸カリウム
乳酸アルミニウム
硝酸カリウム
研磨剤 有り 有り 無し 無し 有り 無し
その他の成分 fTCP PCA ポリリン酸ナトリウム
内容量 90g 90g 85g 90g 80g 90g
定価 1280円 900円 1500円 850円 980円 1170円

特色のある点についてマーカーで色をつけておきました!

香味

アロマにも力をいれたペーストが最近増えてきて、シトラスミントやグレープフルーツミントは使用感が心地よいです。

kofuru
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ブラッシングで良い香りがお口に広がってほっとします

フッ素

大人向けの最近の歯磨き粉は大体フッ化ナトリウム1450ppmが多いですね。お子さんと一緒に使う際は注意が必要です。
歯磨き粉のフッ化物濃度は

お子さん(未就学):500ppm程度

お子さん(小学生から中学生):950ppm〜1450ppm程度

大人(15歳以降):1450ppm程度

で選んでいただくことをお勧めします。お子さんはうがいが上手にできずに歯磨き粉を飲んでしまうこともあるので、特にちいさなお子さんには濃度を下げて使用いただけると良いです。上手にうがいができれば小学生のお子さんでも、大人と同じ歯磨き粉のフッ素濃度でも大丈夫です。

上記のフッ素濃度での年齢ごとの歯磨き粉の量

お子さん(〜2歳):ごま粒程度

お子さん(3〜6歳):えんどう豆程度

お子さん(小学生から中学生):1cm程度

大人(15歳以降):2cm程度

フッ素中毒に至るほど歯磨き粉を飲み込むのは大人でも困難ですが、チューブ1本食べてしまったりすると危ないです。

性状

ペーストタイプが一般的に思える歯磨き粉ですが、ここにあげたものはジェルタイプもちょうど半分でした。区別としては研磨剤の配合の有無がそこに重なることが多いことです。

kofuru
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長くじっくり磨きたい!という意識の高い方が使うことが多い製品群なので、磨き粉が入っていても低研磨のものばかりです。安心して、じっくり時間をかけて磨けますね!

歯周病予防

歯科医院専売品で特徴的なのは、IPMPとCPCです。両者がダブル処方されているものも多く、浮遊している細菌と、歯に付着しているバイオフィルムの両面からアプローチをかけることが期待できます。こちらで上げた腿の中ではSPTジェルが推しです!

kofuru
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IPMPがバイオフィルム内の細菌に、CPCがバイオフィルム表面や浮遊している細菌に効果があります!

知覚過敏予防成分

知覚過敏向け歯磨き粉では、硝酸カリウムが一般的な処方です。ヒスケアはそこへ乳酸アルミニウムを加えたダブル処方になっています。知覚過敏にお悩みの方はこちらがおすすめです。

kofuru
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硝酸カリウムが知覚過敏の原因の歯の神経の炎症を抑え、乳酸アルミニウムが歯の象牙質の滲みている部位へ直接作用して刺激を伝わりにくくしてくれます♪

その他の成分

fTCP

3Mが開発した、再石灰化を有利に進めることができる画期的なカルシウム補給のための成分です。TCP(リン酸三カルシウム)は再石灰化のために必要なカルシウムとリン酸を供給してくれますが、フッ素と一緒に混ぜると、フッ素とカルシウムが先に結合してしまって、歯に作用させにくいという欠点がありました。これを有機質とまぜて機能化することで、フッ素とTCPが一緒に配合されていても、再石灰化が起こりやすい状態のまま歯にデリバリーすることができるようになりました!

kofuru
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3Mの技術力!!

PCA

PCA(ピロリドンカルボン酸)は、もともと化粧品に含まれている保湿成分です。人間の体内にも存在している成分ですので、安心感があります。この成分の目的は、歯の根(象牙質)のコラーゲンを守ることにあります。
象牙質はコラーゲンが豊富な組織ですが、柔らかいが故にブラッシングで磨耗したり、唾液中のたんぱく質分解酵素の影響を受けやすかったり、虫歯への抵抗性が低いのでダメージがで助かったり、ととても繊細です。PCAは象牙質中のコラーゲンを保護する役割があるため、歯の根が見えてしまっているところが増えてきている場合はとてもお勧めしたい歯磨き粉です。

トータルケア系歯磨き粉の選び方

さて、それではどこにフォーカスを当てて選べばいいのか見てみましょう。

虫歯予防に力を入れたい方・虫歯リスクが高い方

再石灰化に力を入れましょう。お勧めの商品はこちらです。


「fTCP」と1450ppmのフッ素が歯の石灰化を進めてくれる、という点では他の歯磨き粉を一歩引き離します。私も自分で使っていますが、使用感も良くて、とってもお勧めです!

歯周病予防に力を入れたい方・歯周病リスクが高い方

殺菌効果の高い、IPMPとCPCがダブル処方されているものが良いでしょう。そのためここでお勧めしたいのはこちらです。


SPTジェルは、メインテナンスで歯周病をしっかりとコントロールしよう、という方向けに設計されたようですが、歯周病治療中の患者さんにももちろんお勧めです。ハグキプラスプロも同様の配合なのでもちろん良いですが、そちらよりも配合されている成分の濃度が高いとメーカーの開発の方に聞いています。

知覚過敏症でお困りの方

ここで上げている歯磨き粉ではこちら一択です!!よく効きます。
やはり硝酸カリウムと乳酸アルミニウムのダブル処方が良いですね^^

歯茎が下がってきている歯がある方

歯茎は年々すこしずつ下がっていきます。これは人間である以上避けにくい問題です。また、歯周病の影響で歯茎が下がってしまったり、噛み癖などから歯の根本がダメージを受けることで歯茎が下がってしまい、歯の根の表面が見えるようになってしまう、というのは比較的多くあります。そういった部位がある方は是非こちらを使ってみてください。


PCAが歯の根の表面を保護してくれて、唾液や酸によって象牙質中のコラーゲンがダメージを受けてしまうのを妨げてくれます。

みんな違ってみんないい

同じように見えるトータルケア系の歯磨き粉も、成分をきちんとみてみるとそれぞれにアイデンティティがあることがわかります。ご自身のお悩みやリスクを考えてて、合うものを選んでいただくことで、効果がより期待できるようになります!
もちろんその上で、どれがいいかな、と思われるようであれば、歯磨き粉に詳しい歯科医師や歯科衛生士に聞いてみていただくのも良いですね!

kofuru
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是非、楽しく歯磨き粉選びをしてみてください!