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よくわからない、歯ブラシの交換時期
毎日使っている歯ブラシ、どのくらいで交換してますか?
今使っている歯ブラシ、いつから使っているか覚えていますか?
いつも何を目安に歯ブラシを交換していますか?

という気持ちもあり、
という気持ちもあり、ジレンマですよね。
歯ブラシを交換しなければいけない理由としては、大きく二つのものが挙げられます。
1つ目は「磨きにくくなってくるから」
2つ目は「歯ブラシが汚くなってくるから」
この2つの側面から、歯ブラシのおすすめの交換時期を教えます!
まずは歯科医師会のおすすめから
日本歯科医師会のおすすめ
日本歯科医師会が出版しているフリーペーパーの「歯の学校」64号にこのような記載があります。
長い間使っていると毛の弾力が低下し、汚れを落とす力が弱くなるので、1か月に1本を目安に交換しましょう
引用:歯の学校64号
日本歯科医師会のおすすめ交換時期は「1ヶ月」です。
歯の学校 64号
アメリカ歯科医師会のおすすめ
ADA(American Dental Association : アメリカ歯科医師会)では3〜4ヶ月に1回以上の交換を進めています。こちらも理由としては歯ブラシの毛が広がったり、すり減って弾力が失われることでプラークが落としにくくなることを挙げています。
劣化した歯ブラシは汚れが落としにくい
海外の研究では、3ヶ月間使い続けた歯ブラシと、新しい歯ブラシを使って、どちらがプラークがより落とすことができるかを調べると、新しい歯ブラシの方がきれいになる、という報告があります。
また、LIONの調べでは1ヶ月使用後の歯ブラシでも、プラーク除去効率が40%程度落ちることが報告されています。
交換時期を、ADAが3ヶ月、日本歯科医師会が1ヶ月としているのはこの辺りが関係ありそうです。
歯ブラシが古くなると、毛先がすり減って細くなり、弾力が失われていくのですが、その結果、ブラッシング圧が低下してプラークが落としにくくなるのです。
また毛先が広がってしまうと、狙ったポイントに毛先を届かせにくくなります。
そして注意すべきは、これは健康な人にだけ限った話、ということです。
健康状態によって歯ブラシを変えた方がいい場合
風邪をひいたら歯ブラシを変える?
風邪をひいたり食中毒になったりと、ウイルス感染症にかかってしまって治った後は歯ブラシを変えた方がいいです。
インフルエンザやノロなどで体調を崩している間は、口の中にもウイルスがたくさんいます。当然歯ブラシにも付着して、湿った状態が長い歯ブラシの表面である程度の期間生き続けます。
インフルエンザなどは家族に移ってしまうかもしれませんし、新型コロナウイルスも同じです。
O-157やノロウイルスからせっかく復帰したのに、食中毒はもう嫌ですよね!!
ちゃんと体調が戻ったら、歯ブラシもきれいなものに変えて、清潔な歯ブラシで清潔な口の中にしましょう。
大きな病気の治療中
免疫抑制剤を飲んでいたり、大きな手術の後などは歯ブラシを変える間隔は、感染予防のために短くするべきです。
具体的には、3日ごとに(大きな手術の後は毎日)取り換えることが勧められていいます。
この期間はあまり硬い歯ブラシではない方が良いことが多いので、柔らかめで安価な歯ブラシをどんどん取り替えるような使い方が良いのではないでしょうか。
例えばamazonなら、歯医者さんでもよく扱っている「オーラルケア」社の「タフト24」のスーパーソフト10本セットなどは安価でおすすめです。
歯ブラシ、意外と汚い??
歯についたプラークを取り除くために使う歯ブラシですから、当然歯ブラシには口の中の細菌が付着します。
そして保管の方法によってはしっかりと歯ブラシで繁殖します。
虫歯の細菌は、湿った状態の歯ブラシではとても増えやすく、歯磨き後によく洗って乾かしておくことがおすすめです。
特に、小さなお子さんと一緒のカップなどで大人の歯ブラシを保管したりすると、歯ブラシ経由で虫歯菌がお子さんの口の中に感染ることが考えられるので、別のところに乾燥できるようにしておきたいですね。
歯ブラシを消毒する方法は?
「歯ブラシの汚れが原因で虫歯や歯周病が悪化する」という事は今のところ確認されていませんし、その成り立ちから考えてもおそらく大丈夫だと思います。
ただ、
という時にはどうしたらいいでしょう。
という考えはもっともですよね!
歯ブラシの消毒方法についても色々研究があります。その方法をいくつか紹介してみましょう
歯ブラシ専用の抗菌スプレー
歯医者さんで扱いのある歯ブラシ用の抗菌スプレーです!
あまりこの手の製品は多くないのですが、歯ブラシの表面に細菌が繁殖していることを知ってしまうと使いたくなります。
ちなみに入れ歯用の抗菌スプレーもあります。
次亜塩素酸ナトリウム水溶液(1%)
台所用の漂白剤ですね。キッチンハイターとか。
1%濃度で20時間つけておくと、ほぼほぼ細菌を除去できます。キッチンハイターは6%程度の濃度なので適宜薄めて使ってください。消毒後はよく洗ってくださいね!
グルコン酸クロルヘキシジン(0.12%)
クロルヘキシジンは歯医者さんではうがい薬などに使われている抗菌作用のある消毒薬です。医療現場では手指消毒などに用いたりもします。使い方は次亜塩素酸ナトリウム水溶液と同様に、20時間つけておくとほぼ細菌を除去できます。
国内では0.12%の濃度のうがい薬は手に入らないので、ちょっと薄めの濃度のものになってしまいますが、ウエルテックのコンクールFは0.05%程度のグルコン酸クロルヘキシジンが配合されています。
リステリン
20分間漬けておくことで、だいぶ細菌を駆逐することができます。
UV(紫外線)
UVは医療機器の殺菌にも使われます。それを家庭の歯ブラシの殺菌用に用いることも方法としては有効です。UVの殺菌効果で歯ブラシの細菌が増殖を抑えられることは研究としてちゃんと報告されています。
面白いのは、amazonで結構この種の製品の取り扱いがあるところです。
例えばこれ。

乾燥から紫外線照射までやってくれて、歯磨き粉を置くスペースもついています。
まとめ
歯ブラシは、使っている間に毛先がへたってきます。
適切なブラッシング圧であれば1ヶ月程度は持ちますが、力が強い方はすぐにブラシが開いてきてしまうので交換時期は早まります。
3日ごとに変えた方がいい場合
免疫抑制剤を服薬中
大きな手術の後
1ヶ月以内でも変えた方がいい方
ブラシの毛が開いてきた方
力入れすぎですって。
1〜3ヶ月程度を目処に変えた方がいい方
通常通りの使い方をしていて、歯ブラシの毛先が開いてきていない方
ブラシの毛先が開いてこなくても、ブラシのナイロン毛は劣化して弾力が失われると、歯磨きの効率が下がります。
またブラシ自体に細菌が繁殖するので、ブラシの状態が見た目良さそうでも1〜3ヶ月に一度は交換しましょう!